裏テーマは“イギリスの双子のおじいちゃん”
―まず始めに、“パーマネントコレクション”全6型のアイテムを並べてみていかがですか?
自分が最初に思い描いていたものに、大分近いものが出来ました。 (サンプルが)子供のようにだんだん成長していく過程を見ながら、最終サンプルが上がったときには嬉しかったですね。
―さっそくですが、それぞれのアイテムの井伊さんこだわりポイントを教えてください。
チェスターコートは、このコレクションの中でちょっとおじいちゃんぽいようなテイストが一番表現できたアイテムです。
―このコレクションの裏テーマは“イギリスの双子のおじいちゃん”でしたね。トラッドでちょっとおじいちゃんぽい定番ワードローブが可愛いって盛り上がって…。
例えばスレキを袖裏につけたり…普段は見えないところですけど、 私がちょっと手が短いので、自分サイズになるように何でも袖をまくるんです。そういう時に出てくるものが可愛いと嬉しいなと。
―私、こういうちょっとした仕掛けに弱いです(笑)
ケープはフレア分量がすごく気に入っていて、マントみたいな・・・でも硬過ぎない、すとんと落ちる分量が好きです。 男っぽくなりすぎない、エレガントな部分も残っているバランスがポイントです。
着てみると実は女っぽい
―ニットカーディガンのポイントは?
自分のワードローブにもニットがすごく多くて、 *バルキーなリブ編みのカーディガンが好きで作ったアイテムです。丈感だったり、ざっくりとしたボリューム感が魅力かなと。 あと、このアイテムはつくってみて、誰にでも似合うってことに気づいて、すごく大人の女性にも似合うし、若い女の子がミニスカートに合わせても可愛い。 その人それぞれに、ちゃんとはまるデザインになっています。 *バルキー…「かさばった、大きい」という意味で、太い糸で編まれたざっくりとした編み目の厚手セーターを総称する。
プルオーバーニットも好きなニットの延長で、欲しいと思ったアイテムをつくらせてもらいました。
―プルオーバーニットにしては太めの糸を使っているところにこだわりを感じました。
そう、あと身幅にこだわっていて、身幅がワイドなメンズっぽいアイテムは肩が張って男っぽくなっちゃったりするけど、 このニットは身幅が広くても、肩が落ちるラインで、女性らしさが残るように意識していて…。ちょっと後ろの丈が長くなっていたり、襟ぐりが広く開いていたり、 着てみると実は女っぽいアイテムに仕上がっています。
―ちょっと大きめの服を着ると逆に女っぽさが引き立ったりしますよね。それと同じことが言えそうですね。
いろんなタイプの体形とキャラクターにはまる
ピーコートは元々すごく形が決まっているものなので、コレクションならではの特徴を出すのが一番難しかったアイテムです。 一番こだわったのはサイズ感。コンパクト過ぎなくて、大き過ぎなくて…のジャストサイズなサイズ感がこのコートのいいところだと思っています。 襟元の雰囲気もトラッドで硬めにつくっているんです。しっかり襟が立つ感じが好きなんですけど…。 生地に厚みがあることによって襟元が立体的になるんです。全部ボタンをとめても可愛く着られます。
―全部ボタンをとめるとまた雰囲気が変わりますね!
ダッフルコートも必ず冬には出てくる定番アイテムなので、丈と身幅のボリュームが難しいかったんですけど、最終的には可愛く出来たなと…(笑) 肩は女性に合わせて小さめなんだけれども、身幅はゆったりしていたり、袖幅が細すぎなかったり、丈が普通のものより長めだったり その辺りで個性が出せたかな。
―確かに、あまりない丈感だと思うんですけど、背丈の違う人が代わる代わる着ても可愛いバランスでしたね。
いろんなタイプの体形と、キャラクターの人に着せて回って全員にはまるところで落とし込む…他のアイテムにも言えることですけど、 そこが本当におもしろかったです。
―私…密かにフィッティング楽しみにしていました(笑)
私はいろんな人が着ているのを見るのが楽しかった。人によって全然アイテムの雰囲気が変わるし、発見もたくさんありました。
